構成資産 リンダーホーフ城

リンダーホーフ城について

オーバーアマガウ近郊の森に建つリンダーホーフ城は、ルートヴィヒ2世が手掛けた主要な宮殿の中で、唯一彼の存命中に完成(1878年)した場所である。王が最も長い時間を過ごした「私的な隠れ家」としての性格が強く、フランスのルイ14世(太陽王)への深い傾倒を反映した豪華絢爛なロココ様式が特徴だ。建物自体は比較的小規模だが、鏡の広間や磁器の広間など、贅を尽くした内装は密度が極めて高い。

この宮殿の真骨頂は、広大な庭園に隠された仕掛けにあるとも言える。特に有名な「ヴィーナスの洞窟」は、ワーグナーのオペラの一場面を再現した人工の洞窟で、当時の最新技術である電磁誘導式のダイナモ発電機による「七色の電気照明」や、ボートを浮かべるための人工の波発生装置が備えられていた。また、食堂には「魔法のテーブル(ティッシュ・ライン・ディッヒ)」と呼ばれる、階下の厨房から直接テーブルがせり上がる昇降装置があり、王は誰にも邪魔されずに食事を摂ることができた。これらの孤独を愛した王の個人的な「舞台装置」は、19世紀におけるプライベート空間の極致を示している。

概要

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