テ・ヘヌア・エナタ - マルケサス諸島
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Photo by © Jérôme Maurel
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Photo by public domain / マルキーズ諸島の旗
テ・ヘヌア・エナタ - マルケサス諸島について
マルケサス諸島(マルキーズ諸島とも)は、南太平洋のほぼ中央に浮かぶフランス領ポリネシアの一部であり、世界でも数少ない「複合遺産(自然と文化の両方の価値を持つ遺産)」として登録された。大陸から遠く離れた絶海の孤島であるため、独自の進化を遂げた動植物の宝庫となっている。
鋭く切り立った火山性の峰々や断崖絶壁が海に落ち込む景観は圧倒的で、周辺海域は世界で最も手つかずの海洋生態系の一つとされる。また、西暦1000年頃にこの島々に到達したポリネシアの人々が、独自の社会システムと芸術文化(石造彫刻「ティキ」や祭祀場など)を発展させ、それが19世紀まで続いたことを示す考古学的遺跡が豊富に残されている。
この遺産の特異性は、人間と自然の相互作用が極めて高いレベルで融合している点にある。
自然遺産としての価値: 「海洋性島嶼(とうしょ)生態系の進化の実験室」と評される。特に海鳥、昆虫、植物、そして海洋生物(サメやエイなど)において、ここでしか見られない固有種が極めて多い。サンゴ礁の発達が限定的である代わりに、栄養豊富な湧昇流が豊かな海洋生物を支えている。
文化遺産としての価値: ポリネシア・トライアングル(ハワイ、ニュージーランド、イースター島を結ぶ三角形)への人類拡散の主要な拠点の一つであったことが証明されている。環境資源が限られた孤島において、社会階層化や領土管理を行いながら持続可能な文明を築いた証拠として、石造りの住居跡や祭祀場(マラエ)、そしてモニュメンタルな彫像群が評価された。自然環境と分かちがたく結びついた精神世界(コスモロジー)を今に伝える稀有な場所である。
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