アジア/ヨーロッパ/中東 (ii)/(iii)/(x) トランスバウンダリーサイト/砂漠/氷河 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成遺産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-
「近代建築の五原則」を定式化し、20世紀の近代建築運動に多大なる影響を与えたル・コルビュジエの建築群。 7ヵ国17の資産からなるトランスバウンダリーサイトであり、初のトランスコンチネンタルサイト(大陸間をまたぐ遺産)である。 半世紀に渡り建築された、アルゼンチンのクルチェット邸、インドのチャンディガール、日本の国立西洋美術館、フランスのマルセイユのユニテ・ダビ...
登録国 アルゼンチン , ドイツ , ベルギー , フランス , インド , 日本 , スイス 登録年 2016年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (vi) -
シルクロード:長安-天山回廊の交易路網
中国、カザフスタン、キルギスの3カ国にまたがる遺産であり、長安から天山回廊にかけて広がる交易路網は、中継交易によってローマからアジア各地や日本までを相互に結んで文化交流を促したシルクロードの一部。 「シルクロード(絹の道)」という名称はドイツの地理学者フェルディナント・フォン・リヒトホーフェンによって付けられた。 中国の洛陽や長安から河西回...
登録国 中国 , カザフスタン , キルギス 登録年 2014年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (v) , (vi) -
チャタルヒュユクの新石器時代の遺跡
トルコのアナトリア台地南部コンヤ市の南東数十km、コンヤ平原に広がる小麦畑を見下ろす高台に位置する紀元前7400年頃から同6200年頃までの墳丘遺跡である。 東西に二つの丘(テル)があり、そこに18層にもなる新石器時代のの住居跡の堆積が見られる。 これらは人類最初の定住生活や農耕生活を示す遺跡として知られる。また密集して建てられた住居跡には道が無く、各...
登録国 トルコ 登録年 2012年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
バリの文化的景観:トリ・ヒタ・カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム
インドネシア、バリ島。水の女神が住むとされるバトゥール湖や、水を司る王立寺院のタマン・アユン寺院などを含む、5つの構成遺産をもった文化的な景観。そしてバリで9世紀より受け継がれてきた、「スバック」と呼ばれる灌漑用水を管理して分け合う社会共同体の水利システム。 これらはトリ・ヒタ・カラナ(神と人・自然の調和をもたらす宇宙観)の概念を反映し...
登録国 インドネシア 登録年 2012年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (v) , (vi) -
水銀関連遺産:アルマデンとイドリヤ
スペインのアルマデンとスロベニアのイドリヤは、近年まで世界最大を誇った水銀鉱山のトランスバウンダリーサイト(国境を越えた世界遺産)である。現在スペインとスロベニアは地理的に隣り合った国では無いが、フェリペ2世の時代には同じ国の領土であり、一体となる遺産として登録となった。 古代や中世を起源とするこれらの水銀鉱山は、アマルガム法に不可欠な水銀の...
登録国 スロベニア , スペイン 登録年 2012年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
杭州西湖の文化的景観
杭州市中心部に位置する西湖の景観は、西湖とそれを取り囲む様に存在する三方の丘からなり、古くから文化人や芸術家たちにインスピレーションを与えてきた。 13世紀に南宋が首都を置いた杭州は周辺に庭園や寺・廟などが数多く存在し、湖の眺望と相まって正に文化的な景観を形成している。この美しい景観は日本や韓国の庭園意匠にも影響を与えた。
登録国 中国 登録年 2011年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (vi) -
シューシュタルの歴史的水利施設
イランのフーゼスターン州にある古代からの要塞都市シューシュタルに残る水利施設。 この水利施設は、ダレイオス1世の時代である紀元前5世紀頃に造られた。 カルン川に作られた二つの運河を含み、そのひとつガルガー運河は現在でもシューシュタル市に水を供給しており、また農場などを潤している。
登録国 イラン 登録年 2009年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (v) -
サリアルカーカザフスタン北部のステップと湖沼群
カザフスタン北部のサリアルカ(サルヤルカ、サリャルカとも)は、ナウルズム国立自然保護区と、コルガルジュン国立自然保護区からなる湿地帯。サリアルカは「黄色い山脈」という意味である。 イルティシュ川流域に淡水湖と塩水湖などがある。 数々の鳥類が見られr、ソデグロヅル、キガシラウミワシ、ハイイロペリカン、フラミンゴなど、また渡り鳥も多く生息している。 ま...
登録国 カザフスタン 登録年 2008年 分類 自然遺産 登録基準 (ix) , (x) -
レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観
スイスアルプスを横断する山岳鉄道「レーティッシュ鉄道」のアルブラ線、およびベルニナ線。 スイス北西部を走るアルブラ線は全長67kmで、1904年の開通。 ベルニナ線は、1910年に開通したスイスのサン・モリッツとイタリアのティラーノを結ぶ全長61kmの路線である。 両線共に多くのトンネルと高架橋によって運行が実現されており、さらに環境と調和した建築は美しい景観を生み出し...
登録国 イタリア , スイス 登録年 2008年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
シュトルーヴェの測地弧
北端はノルウェーのハンメルフェスト岬から南端の黒海まで10ヵ国を貫くトランスバウンダリーサイト(多国間に渡る世界遺産)である。 天文学者フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェが1816年から1855の間、史上初めて長距離の1経線を正確に測量したものであり、三角測量の手法が採られた。 この測量は地球の正確な形状・大きさが証明されるプロセスに多大な貢献をもたらした。
登録国 ベラルーシ , ノルウェー , スウェーデン , フィンランド , ロシア , エストニア , ラトビア , リトアニア , モルドバ , ウクライナ 登録年 2005年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (vi) -
紀伊山地の霊場と参詣道
一般的には「熊野古道」の名称で知られ、日本で初めて『道』が登録対象となった遺産であり、また日本初の「文化的景観」でもある和歌山、三重、奈良にまたがる文化遺産。 紀伊半島・紀伊山地にある、自然崇拝を起源とする「熊野三山」(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)と「高野山」、「吉野・大峯」に参詣道を含む広範囲に渡る遺産。神仏習合の宗教観を残す。 20...
登録国 日本 登録年 2004年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (iv) , (vi) -
アッシュール(カラット・シェルカット)
イラクの首都バグダッドの北方、メソポタミアのチグリス川中流域に位置する古代都市・アッシュール(アッシュルとも。現在名カラット・シェルカット)。 シュメール人が建設した都市であり、西アジアの交易地として発展した。 BC30世紀末から発展を続けたこの地は紀元前14~同9世紀にはアッシリア帝国の首都となり、アッシュール神を崇拝する聖地としても繁栄し、ジッグラ...
登録国 イラク 登録年 2003年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
ベルギーとフランスの鐘楼群
フランス北部及びベルギーのフランドル地方・ワロン地方に点在する11〜17世紀に作られた56個の鐘楼群。 フランス、ベルギーなどでは市民憲章で自立・自由を象徴する鐘楼の建設を重視していた。 1999年に「フランドル地方とワロン地方の鐘楼群」として32の鐘楼が世界遺産に登録され、2005年にガンブルーの鐘楼、フランスのノール=パ・ド・カレー地域、ピカルディー地域の23の鐘楼の...
登録国 ベルギー , フランス 登録年 1999年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古地域
イタリア南部、かつて噴火で火山灰に埋もれた古代都市ポンペイ。 紀元79年8月24日のヴェスヴィオ山噴火によって、ポンペイやエルコラーノ等の多くの都市が廃虚と化した。 16世末、農民に偶然発見されるまで歴史の表舞台から忘れ去られる様に姿を消していた。18世紀中頃以降は発掘が進み、見つかったオプロンティスのビッラに施されていた華麗な壁画が初期ローマ帝国の...
登録国 イタリア 登録年 1997年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v)