負の遺産/滝/水利・灌漑 香港 の世界遺産
選択した項目:
負の遺産/滝/水利・灌漑, 香港
香港の世界遺産 —— 摩天楼に隠れた歴史と地質遺産
1. 登録件数「0」の理由
現在、香港特別行政区にユネスコ世界遺産は存在しない。隣のマカオが「マカオ歴史地区」として30もの建築群を登録させているのとは対照的だ。この理由は、香港が長らく「保存」よりも「開発」を最優先させてきたためである。狭い土地に人口が集中する香港では、古い建物は次々と壊され、高層ビルへと姿を変えてきた。また、条約上、香港単独での登録申請はできず、中国政府を通じて推薦を行う必要があるという政治的ハードルも存在する。
2. 歴史的背景:東洋と西洋の交差点
香港の歴史は、1842年のアヘン戦争による南京条約で、イギリスに割譲されたことから大きく動き出す。以来、1997年の中国返還まで約150年にわたりイギリスの統治下に置かれた。この間、中国の伝統文化と英国の植民地制度が複雑に絡み合い、世界屈指の金融センターへと変貌を遂げた。
この「借用された場所、借用された時間」の中で育まれた独自の文化は、風水に基づいた超高層ビル群の足元に、コロニアル様式の洋館や道教の寺院が混在する、サイバーパンクとも形容される唯一無二の景観を作り上げた。
3. 世界遺産級の「潜在遺産」
世界遺産リストにはないが、香港にはそれに匹敵する価値を持つ場所が存在する。
【香港ユネスコ世界ジオパーク】
香港の意外な側面として、世界的に貴重な地質遺産がある。西貢(サイクン)エリアに見られる、約1億4000万年前の火山活動で形成された六角柱の岩石群(柱状節理)だ。これらは世界でも稀な規模と保存状態を誇り、ユネスコの「世界ジオパーク」には認定されている。自然遺産としてのポテンシャルは極めて高い。
【活かされる産業遺産・歴史建築】
近年、香港でも保存の機運が高まっている。旧中央警察署や刑務所をリノベーションした巨大アート施設「大館(Tai Kwun)」や、既婚警察宿舎を再生した「PMQ」などは、植民地時代の記憶を現代に伝える重要な遺産である。
【無形文化遺産】
形あるもの(世界遺産)ではないが、香港の「粤劇(広東オペラ)」はユネスコの無形文化遺産に登録されている。竹だけで組み上げられる仮設劇場「戯棚」の建築技術なども含め、文化的な深みは決して他国に引けを取らない。
検索結果 0 件中 0〜0 件表示
並び順 :
お探しの条件に該当する世界遺産情報は見つかりませんでした。